未来のいつか/hyoshiokの日記

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ウェブ進化論

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

梅田望夫から送ってもらった。読まないわけにはなるまい。
はてなやいろいろなBLOGで取り上げられている。いきなりベストセラーである。すばらしい。内容ではなくてその周りのことについてちょっと考えてみた。(というようなことを書いてクリックしたらネットワークが切れて、30分かけて書いたものが消失した。ひーん。気を取り直して再度書く)
多くの梅田ウオッチャーにとって梅田は単なる著名人というよりもっと親近感のある身近な存在であろう。ちょっとした知り合いが書籍を出版したような感じである。(梅田ウオッチャーは数千人から数万人はいると推定される)知り合いが本を出したのだから、ちょっと本屋によって手にとってみようと思う。(わたしも発売日に本屋に行った口である)。本屋では平積みだ。そして売り切れの本屋もあるという情報もあって適度な飢餓感も醸成されている。
発売日には特別に招待された人だけが参加できる出版記念パネルディスカッションが企画されていて、アルファBLOGGERと呼ばれる人たちが参加している。もちろん参加者達はそのパネルについてBLOGで取り上げる。自分が日々巡回しているBLOGのいたるところでウェブ進化論が取り上げられている。これは読まなければとWeb2.0世代の人たちは焦燥感にかられる。
マーケティングの専門家にぜひ検証してほしいのだが、このウェブ進化論はBLOGマーケティングとでも言うべき手法で効果的なPR活動を行ったはじめての書籍なのではないだろうかと。LinuxLinusが優しい独裁者としてふるまったように、梅田は自らがコードを書くわけではなく、彼のBLOGを媒体としたコミュニティによって効果的にその本の影響力が伝播し、結果として大きなうねりを発生させ、それは従来のマスメディアを媒体とするPR活動とはまったく異なる手法をかれは実験し実践したのではないかと。ウイルスに感染するようにあるいはオープンソースのバザールモデルが機能するように低コストで効果的なマーケティング活動を実践したのではと。
この本を読んだと言う複数の人からメールをいただいた。本を読んでそれをわざわざメールで書いて伝えるという行為をするかというと多くの場合そんなことはないと思うのだけど、逆にいえばわたしの周辺では、それほど多くの人がこの本を手に取り、実際に購入し、読み、感想をメールにした。わたしの知人の何人がこの本を手に取ったか推定しようがないがメールをわざわざ書いてくれた人が複数いたということは驚きでもあった。

シリコンバレーは私をどう変えたか―起業の聖地での知的格闘記

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とあわせて読むと面白いかもしれない。