未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

GREE 第15回オープンソーステクノロジー勉強会に行ってきた。

毎日が勉強会だ。今週は、火曜日がカーネル読書会、水曜日がmemcached Night in Tokyo、木曜日がVM勉強会、そして金曜日がGree オープンソーステクノロジー勉強会http://labs.gree.jp/Top/Study/20080919.html。勉強会三昧だった。うう、勉強会マニアと言っても過言ではない。単に宴会が好きなのだろうというご指摘、おっしゃるとおりである。毎日毎日へろへろである。

それだけ出ていると結構、あ先日はどーもという人にあう。勉強会マニア仲間である。人からは「勉強会には行くんだけどね…」と揶揄されちゃったりする。今週2回以上あった人は何人いただろうか。

昨日のオープンソーステクノロジー勉強会のお題は「データセンターあれこれ」ということで、さくらインターネット株式会社の加藤直人さん。

データセンターの設備の話からはじまって、昨今話題の省電力を空調の観点からお話されていた。床下から冷風をとおすという古典的な空冷から、より高密度で高効率なback to backの方式まで紹介された。

いまひとつ判然としなかったのは、床下冷却方式とback to back方式で、単位あたりの冷却効率、あるいは電気代に換算した効率など。一応質問したのだけど、冷却効率で10%くらい、スペース効率で30%くらいというようなお話であった。

マクロなデータでいうと、米国EPAの調査によれば米国のデータセンターの2006年の年間使用電力は600億KWhで米国全体の約1.5%ほどだという。それが2011年には1100億KWhで約2倍。日本の場合は、データセンターだけの統計というのはなくて、IT関連全体で470億KWhらしい。(電力各社の合計)。ということは自家発電とかはその統計に含まれていないのかな。そのうち約12%がデータセンターらしい。日本全国では10034億KWhでその全体の0.5%がデータセンター。原子力発電所1個が70億KWhくらいらしいので、データセンターをまかなうためには原子力発電所一個分必要ということになる。

http://www.meti.go.jp/discussion/topic_2008_06/main_03.htm

データセンターの電力消費は約45%くらいがIT機器そのもの、35%くらいが空調設備になるので空調整備の省電力が重要になる。

今回は空調という観点からの議論だったのだが、運用による省電力とか、機器そのものの省電力とかいろいろ課題はあると思う。例えば、仮想化技術を利用してアプリケーションのライブマイグレーションかなんかでコンソリデートし、サーバーの物理台数を削減し、空いた機材の電源を物理的に切るとか。そーゆーことを負荷をみならが動的にコントロールすれば電力消費量を劇的に削減できるように思う。現在だと、負荷に対応した動的再構成はそれほど一般的ではないので、最大負荷分のサーバーを用意し、ひまなときにはアイドルで遊んでいる。アイドル時にはもちろんクロックを下げて電力消費を下げることは可能ではあるがそれでもせいぜい60%程度くらいにしか減らない。それを電源を切ることによって0%にできれば相当量電力消費をおさえることができる。

機器そのものによる省電力という観点からは昔のCPU(Pentium4)とかではなく最新のプロセッサにするだけで単位仕事あたりの消費電力が数分の一くらいに減っているらしいので、これも相当削減できる。

自前でサーバーを維持管理しているような企業であればIT機器の省電力は電気代削減というわかり易いインセンティブがあるがデータセンターに間借りしている場合は、直接的にはメリットは見えない。省電力型サーバー機器を借りる場合の方が安いなどという料金プランが必要かもしれない。

社会的な要請で省電力が求められている昨今であるが、ソフトウェアとかシステムでの省電力技術というのは、どーゆー方向なのだろうか。なんてことを思った勉強会である。

懇親会は会場でピザ&ビールとつまみ各種。ビールがいっぱいあったので、いっぱい飲んだ。つまみも美味しかった。運営してくれているGreeの皆さんありがとう。


http://labs.gree.jp/Top/Study/20080919/Report.html