未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

セキュリティ&プログラミングキャンプ2009お疲れさまでした

思い出のキャンプ、参加者の皆さん、講師の皆さん、チューターの皆さん、事務局、関係者の皆さん、お疲れさまでした。帰宅してブログを書くまでがキャンプです。

昨年のセキュリティ&プログラミングキャンプを終わってから、次の年、すなわち今年のキャンプの企画、準備が始まっていたわけだが、どうにかこうにか大きな事故もなく無事終了できた。ありがとうございました。

今年のプログラミングコースは昨年度の経験をもとに様々な改良、実験的な試みを行った。一つは、シングルトラックではなく、3つの組にわけて、それぞれの組には気鋭の現役プログラマを配置して、オープンソースプログラマへの登竜門の講座をしていただいた。セキュリティコースの皆さんとの交流ももっとできるようにいろいろな企画を行った。

講義内容については、各組の講師陣にゼロから開発いただいた。豪華な講師陣による尖ったコンテンツを全面的に打ち出したこともあり、オープンソースの開発に興味を持つ意欲的、積極的、優秀な応募者が多数集まり、選考においてうれしい悲鳴を上げることになった。

最終日にそれぞれの組が成果を発表したがどれも素晴らしい発表で聞いてて熱い思いを感じることができた。OS自作組、プログラミング言語組、Linuxカーネル組、それぞれの取り組みはたった4泊5日でここまでいけるのかという良い意味で期待を上回るものであった。

わたしは、笹田さん率いるプログラミング言語組(Rubyハッカー養成講座)にづっといて、参加者の皆さんと一緒になってrubyをハックしていた。rubyのビルド方法から、デバッグ方法、様々なテクニックなどを笹田さんの背中を見ながら教えてもらった。講師の一人といいながら参加者目線で、笹田さんの講義をライブで楽しむという特権的な立場にいた。実習課題は、rubyの高速化という非常に地味なものであったが、金井さん、林さんという二人のハッカーの作業を眺めながら、自分も見よう見まねでrubyの処理系の変更してoprofileで評価をしてという繰り返しをしていた。金井さんのハックはループの内側にある、マクロの評価(ループ内不変)をループの外に追い出すという変更を27のメソッドに適用にし約17%の性能向上をはかった。林さんのハックは!=(等しくない)の演算の最適化をし、特定のベンチマークでは約5倍の性能向上を得た。ともにrubyの本家に取り込まれた。
http://svn.ruby-lang.org/cgi-bin/viewvc.cgi?view=rev&revision=24444
http://svn.ruby-lang.org/cgi-bin/viewvc.cgi?view=rev&revision=24547

Linuxカーネル組の青島さんは、今回開発したパッチをLKML(Linux Kernel Mailing List)に投稿した。
http://marc.info/?l=linux-kernel&m=125034702932223&w=2
http://d.hatena.ne.jp/tatsu_pc/20090816/1250416849

すごいよ。本当にすごい。基盤系プログラマが活躍出きるような社会を作ることが我々大人への宿題だと思った。おじさんも頑張るよ〜と本当に思った。参加者に元気をもらった5日間であった。ありがとう。