未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

洗濯機を買う

連休中に洗濯機を買った。今日はそのお話。

まづ近所のヨドバシカメラで下見をした。連れ合いといそいそとヨドバシカメラに行く。売れ筋ベスト3なるものをとりあえづメモる。東芝、ナショナル、日立など白物家電の御三家の洗濯機をチェックする。型番と値段をチェックし、パンフレットを貰ってくる。その場では購入決定をしない。あくまで下見である。店員をつかまえて、ドラム式と縦型の洗濯機の機能の差をいろいろ聞く。洗濯機なんかは成熟製品の典型で機能差なんてあるわけないと思うのは、大間違いであるということを知る。洗濯をするという単機能の商品という概念をつくづく覆されるようなあれやこれやがつまりにつまっている。このまま進歩すれば、洗剤なしの洗濯機や水を必要としない洗濯機なんかも開発されちゃうんじゃないだろうかというような勢いである。あれやこれや比較して、だんだん相場観のようなものがやしなわれてくる。下見で疲れたので喫茶店でミルクティーを飲みながら連れ合いと作戦会議を行う。やはり乾燥機能付がいいなあという結論に至る。

帰宅して、価格.コム (kakaku.com) で世間相場を調査する。掲示板に商品の評判が載っているので参考になる。乾燥機能は思ったより使えない、乾燥時間が非常に長いなどということがわかる。店員の説明や、パンフレットの文面ではうかがい知れないことをいろいろ知る。売れ筋ベスト3の評判をそれぞれチェックしどれを購入するかを考える。洗濯機の場合、設置が面倒そうなので設置もやってくれる店のほうがいいなあとか値段以外の要因も気にかかる。店頭価格とインターネットでの最低価格の差が相当あるものから、ほとんどないものなどさまざまである。発売日から日がたったものが必ずしも安いと限らないというのも面白い。複雑な流通経路とか在庫量とか我々の知りようもない事情があるのだろうか?疑問はつきない。

近所のコジマ電気で安く購入したという書き込みを掲示板で発見する。インターネットの最低価格からみても非常に競争力のある値段である。気持ちの上ではコジマ電気での購入に傾いている。相当傾いた。そこで次の日コジマ電気に行ってみることにする。

実物を見る。うんうん、これだこれだ。早速値段を聞いてみる。XXX円と聞いてきたんですけど。あっさりその値段がでる。面倒な値引き交渉なしで、その値段となる。送料、設置手数料なしというのもうれしい。ということでクレジットカードで購入を決定した。当初もくろんでいた予算よりオーバーだったのだがなんだか得した感じがした。これはこれで店は店でより高価な製品を売れたわけだし、わたしはわたしで満足感を得たわけで、双方WinWinともいえる。

しかし考えてみるとこれはメーカー側あるいは売り手から言うと悪夢のシナリオかもしれない。店舗のある売り手は店舗のないインターネット店と競争にさらされており、そこでの評価基準は値段である。同一メーカー同一商品に関して販売店同士の競争がある。さらに掲示板によって他社製品との容赦ない比較が行われる。単なるセールストークは通じない。利用者にとって価値のあるものしか生き残れない。販売店にとってもメーカーにとっても非常に厳しい状況である。

価格.コムが登場した当初、メーカーや販売店はそこに情報を提供することを渋った。しかし結局のところ消費者がその情報を欲する以上、誰にもその情報の流通を止められないわけで、現在ではメーカーや販売店も積極的に情報を提供するようになったと聞く。ゲームのルールが変わってしまったのかもしれない。

わたしはインターネットで洗濯機を買わなかった。結局は従来型のディスカウントショップで買ったのである。そのきっかけは、インターネットの掲示板の書き込みである。消費行動をインターネットによって影響されたのは間違いないが、店舗で実物を見ながらあーだーこーだー相談しながら買ったのである。従来型の店舗も消費者に様々な価値をアピールできれば十分やっていけるのである。悪夢のシナリオをWinWinのシナリオに変えるのはメーカーであり、売り手である。当たり前の結論ですな。

訂正:
文中コジマ電気とあるのはヤマダ電気の間違いでした。うーん、なんでこんな間違いをしたんだ?(5月17日)