未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

研究開発は誰が支援するのか?

学生時代に読んだ論文なんかはよく、脚注にThis work was supported by DARPA.とかThis work was supported by NFS.なんとか書かれていたりした。この研究はDARPAによって支援されましたとかNFSによって支援されましたとかいう意味だ。なんだかよくわからないが米国の機関がスポンサーになってコンピュータサイエンスの研究を支援していたんだろうなあなんてことを学生時代思ったものである。DARPANFSの支援によって今のインターネットの要素技術は開発されたようなものである。間違いない。すばらしい。
その支援によって開発された技術が広く公開されたおかげで我々は今日インターネットを享受できている。その経済的な価値たるやはかりしれない。
米国の納税者とDARPANFSのような研究機関に我々はもっと感謝しないといけない。間違いない。
DARPANFSのプロジェクトマネージャが30年後に北東アジアのおじさんに感謝される事を意図してその研究に予算をつけたとは思わないが、その研究が将来に非常な価値を生むだろうと言うヤマカンなのか直感なのか理論的な冷静な推論に基づくものなのかはわからないがともかくなんらかの恣意的な判断のもとその研究に予算をつけ何十年後かに花開く。花開かなかった研究も多いとは思うが、インターネットは花開いた。(インターネットは別に一つの技術ではないけどね。)
われわれも最近ではオープンソースだなんだということでIPAから予算をもらったりして開発の支援を受けたりする。(Samba国際化とかねいろいろ)
で、ことあるごとに、This development was supported by IPA.とか書くのであるが、将来そのコードを見た人が、Copyrightの横に上記の謝辞を見付けたりして、このIPAつーのはなんがかよくわからないが、なんかふとっぱらのオープンソースを支援していた機関なんだなあ、すごいなあ、将来は、自分もそーゆー事にかかわってみたいなぁ〜なんて事を世界のどっかの若者が考えてくれたりしたら、すげー面白いかもしれない。
研究予算の多くは国防予算から出るというのは米国の常識みたいなものだけど国防予算の使い道は必ずしも人を殺すための研究だけではなく、社会の人々の生活を豊かで安全そして快適なものにするために利用されたという事実も認識しておかないと。
日本の経済産業省が確保した予算、我々の税金、によってオープンソースを開発したのなら、それはやっぱりコードやREADMEに謝辞をしっかり書いて世界の人々にアピールして、未来の誰かにリスペクトされるような仕事をしないといかんよね。予算を審査してプロジェクトを採択する人は、そーゆーような将来的に重要なプロジェクトに予算をつけて、そのプロジェクトによって将来評価されるようにならないと。
DARPANFSのディレクターはやっぱしすごいわけだよ。IPAもそー言われるようにならないと。(応援)