コミュニティハック
コードを書くよりコミュニティを作ることの方が難しい。(d:id:hyoshiok:20060427#1)キャズムを超えて持続可能な状態になったコミュニティというのは多くない。
Linuxコミュニティがキャズムを超えたのはいつごろだろうか?個人のハックにささえられていた90年代後半からIBMやIntelなど米国大手がサポートを表明したころだろうか?Linux版Oracleが発表されたのは98年7月だ。
国を超えるコラボレーション
インターネットでコラボレーションしていればそこには国境はない。英語でコミュニケーションを取らなければならないことをのぞけば国境を意識することもない。
日中韓の政府関係者があつまってOSSの支援を議論しているが、国という単位でのコラボレーションというのは各国の思惑があっていろいろ難しいものがありそうだ。同床異夢というやつだ。
それぞれの立場がどうであってもその結果OSSの開発が促進されOSSの価値が向上するならそれはそれで評価したい。
各国にOSSを推進する組織ができつつある。日本ではIPA内にあるOSSセンターみたいな組織である。直接OSSのコミュニティを支援することは難しいかもしれないが周辺の環境を整備するという。各国で同じようなことをやっていても無駄なので共同で何かをやろうという話にはなるが各国の制度の違いなどで協調することはなかなか難しいというのが現状である。
それでも不可能ではないと思う。北東アジア推進フォーラムでいろいろ議論している。そして共同で開発しようという空気が徐々にだが盛り上がっている。当初は民間レベルでのコラボレーションが先行すると思うが、各国の制度的違い、文化的違い等々を乗り越えていつかは政府レベルでの協調がなされることを願っている。
コミュニティが政府に影響を与えるという図はNPOやNGOが政府が不得意、非効率的なところを担うという構図と似ている。コミュニティが企業だけではなく政府等も飲み込む(?)という進化系だ。コミュニティハックというかコミュニティがコミュニティを自立的にハックしているというような印象である。