未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

Community Based Development

OSSの破壊力はバザールモデルとして知られるソフトウェア開発方法論である。バザールモデルというのは言いかえれば、コミュニティによる開発(Community Based Development)である。

企業は「カネ(利益)」をほぼ唯一の行動原理とするが、コミュニティの行動原理というのは実のところよくわからない。少なくともわたしには精密に記すことは難しい。知ったかぶって、さも判ったふりをして書くという愚行はおかさないようにする。

ある程度共通の行動原理は存在するかもしれないが、あえてここではそれをまとめることはしない。

コミュニティによる開発のお作法というのは企業が開発するソフトウェアのお作法と相当ことなるし、それを理解しない事には企業はコミュニティと上手に付き合うことができない。

日本の企業の多くはコミュニティによる開発経験を持たないし、特に大手企業にお勤めの中間管理職でそのような経験を持つ人はほとんどいない。従って、コミュニティとどういうスタンスでつきあうか正直全然わかっていないのが実状である。

とは言うものの、何年か試行錯誤をしながらオープンソースとつきあってきた人も多くはないがいることはいる。その人達は、企業の中で、利益指向の行動原理とは違うコミュニティとのおりあいをつけながら仕事をしてきた。

共通のご苦労があるはづである。社内での様々な軋轢。上司の無理解、抵抗、足の引張あい。それらとどうおりあいをつけてきたのか。サラリーマン社会のなかで、自分の位置をどう確保してきたのか。

などなど興味につきない。

わたしのミッションは、企業の中にいる人達を、どれだけたきつけてコミュニティによる開発の現場に引きづり出すかということにある。そして、それによってコミュニティと企業の双方にメリットのあるコラボレーションを創出することにある。新しい価値創造の方法論である。

それは従来のカネを中心とした価値創造の方法よりも、時として、社会にとって効率よく安全に価値を持続可能なかたちで創造できるということである。もちろんコミュニティによる開発というのが万能だとか、どんな分野にも適用可能だとか言うつもりは毛頭ないが、社会の基盤となるソフトウェア開発においては極めて有効だということが理解されつつある。

むー、抽象的な話になってしまったな。

たしかに、世の中の99.9%はカネで決まる、カネでほとんどのことが解決する。
だけど、残りの0.1%、こればっかりはそうもいかない。
私はこの仕事を通じてそのことを学びました。
部品一個です、大きな機械の中の、たった一個の部品、
だけど、そこに、大木昇三郎が宿っているように、
部品一個で、一生忘れることが出来ない思い出ができることのように

ハゲタカ:鷲津

コミュニティによる開発というのは、残りの0.1%の世界である。