未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

IPAフォーラム、パネルディスカッション

始まりました。

「学生と経営者の討論会」
−日本の将来を支えるITに学生は何を期待しているか!−
<ズバリ聞こう!話そう!理解しよう!ITイノベーションの魅力を>
【パネリスト】
津賀 一宏 (パナソニック株式会社 常務役員/オートモーティブシステムズ社 社長)
奥田 陽一 (伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 代表取締役社長)
西垣 浩司 (独立行政法人 情報処理推進機構 理事長)
学生(10名)
【コーディネータ】
田口 潤 (株式会社インプレスビジネスメディア 取締役)

学生の自己紹介。東海大学大学院、組み込み技術専攻。東京工科大学コンピュータサイエンス専攻。名古屋大学、ITスペシャリストコース。情報システム学。早稲田大学大学院、情報理工学。日本工学院、テクニカルエンジニアコース。10人。各大学から2人づつ。

8人就職決まっている。情報サービス業へ7名。それ以外1名。2人はまだ就職が決まっていない。

パネリスト自己紹介。パナソニック常務、オートモーティブシステムズ社長。生物が専門だった。留学する機会があった。そこでコンピュータサイエンスを学んだ。

伊藤忠テクノソリューション社長。ニューヨーク10年。CIOなどを歴任。

IPA理事長。ITの知識を持っていることが可能性をひろげる。

パナソニックオートモーティブシステムズってなにやっているか、学生さんわかりましたか?(学生挙手0)

自動車関連の仕事しています。

伊藤忠テクノソリューションズは、わかりますか?(学生挙手0)

CTCは情報システム、企画立案、運用保守、データセンタなどなど。特徴は、オープン系システムのパイオニア。マルチベンダ。Sun/HPサーバなどを構築、SIしている。

西垣さんは前職はNEC社長。

学生への問いかけ。

IT技術者という仕事のイメージ。

学生:クールなイメージ。ソフトを書く機会がある。
学生:ソースを書くことは楽しそうだ。スキルによって全然違うコードができる。
学生:プラスイメージ、なんでも出来そう。仕事の範囲が広い。マイナスイメージ、残業が多い。
学生:プログラマ、SEのイメージ。コンピュータに一日むかっているイメージがある。マイナスのイメージが強い。お客とコミュニケーションできるというプラスのイメージ。
学生:打ち合わせというか書類を書いているイメージ。技術者というイメージではない。
学生:クリエイティブなイメージを持っている。いろいろなものが作られている。
学生:漠然としすぎている。上流工程。明確なビジョンを持っている。下流工程。言われたままのことをやっている。
学生:IT以外に強みを持っている。金融とIT、流通とIT。
学生:達成感を感じられる仕事。
学生:最初は、パソコンに向っているイメージ。インターンシップで大きく変った。意識合せをおこなっていた。地道で大変だけど、コミュニケーションが大切なイメージをもっている。

津賀 ほぼあっている。残業代をはらわないということはない。(学生は)よくわかっている。
奥田 暗いイメージを言われるんじゃないかと覚悟をしていたが、そうでもなかった。残業代を払わない会社は今どきない。
西垣 学生さんも随分理解してくれる。残業代はきちんと払う。残業時間が長いという統計はない。3Kというのた大分改善されている。
司会 ここにいる10人採用したいですか。
津賀 採用したいかどうかはわからない。
奥田 全員採用でしょうね。

就職企業での活躍イメージや希望

学生:社内でのかけはし的なイメージ
学生:4年半前中国からの留学生。勉強したことを生かしたい。日本語、中国語、技術を生かしてブリッジエンジニアをやりたい。
学生:開発を担当したい。クリエイティブなアイデアを技術を利用してかたちにしたい。
学生:上流工程をしたい。下流工程はプログラムを作る。上流工程で、お客様と対話したい。

司会:若いうちは、がむしゃらに働けという発言がいろいろな形で伝わって、すぐ重要な仕事をやるのか、しばらくは試用期間。若いうちからがんがんの人は?学生さん挙手4人

西垣:ソフトを作る局面での活躍。4つにわかれる。1OSとかWeb系のミドルソフト、2エンタープライズ、3組み込み、4ゲームに分解。1、4天才的な才能の人はすぐに活躍できる、2、3はITだけの知識ではすぐに活躍できない。業務ノウハウが必要。どうしても勉強していかなくてはいけない。下流工程も必要。その後上流工程にいく。

奥田:ITではなく総合商社でやっていた。新入社員数年は下積みだった。今思えば、それが役にたっている。基礎的な経験重要。

津賀:社内のかけはし、ブリッジエンジニア、アイデアを形に、(学生のコメントを聞いて)採用ですね。

IT将来性への期待。

津賀:技術の入れかえは必然だ。面白い時代だ。
奥田:技術革新があり、経営変革のニーズがある。
西垣:IT産業の変貌はまだまだ序の口。栄枯衰勢。MS、GoogleAmazon、社会に対する変革インパクトはすごい。人類の叡智で解決していくと思う。
津賀:企業は個人の集合体。個人を磨けば、会社がかたむいても活躍できる。

司会:外資系企業に就職の人は?

学生:組み込み、効率化というイメージがある。標準化が下手。

津賀:DVDのフォーマットを作ってきたので標準化は下手ではない。ハードウェアと制御系のすりあわせは日本が非常に誇れる。ソフトウェアのすりあわせはそれほど上手くない。

経営者への問いかけ。

企業側が期待する人材。

奥田:向上心を持っている人材。好奇心。幅広い知識、常識。

学生:基本的な技術を持っているのは当然というのは、どのくらいなのか?

奥田:社内スキル評価システムがある。ITパスポートの資格なんかがわかりやすい。データベースに対して深い知識があるというのも大歓迎。

ITSSって知っている人、学生5人。
情報処理資格を持っている人。全員。

津賀:生物工学科出身なので、考える力、コミュニケーション力、応用。知識つめこめなくてもいい。いろいろなタイプの人が欲しい。いりまじり。とがった人材。数学100点、社会5点でもいい。全科目90点とるというタイプ。両方ほしい。100/5点の人が少なくなっている。一つのことに興味をもったことに集中するのだ。そういう人が欲しい。

学生:理想として100/5点なんだけど、90点以上とるタイプかなと思う。見た目カッコイイけど、将来はどうかなと思う。100/5活躍できる場があるのか?

津賀:わたしはまがりなりにも社長になった。5点でも目をつぶる勇気。

学生:90点タイプ。5点とっちゃうと単位落してしまう。

西垣:キャリアパスの問題。社会がどのようにキャリアパスを用意するか。エンタープライズ系は平均的な人でできる。ソフトウェアは未踏、天才プログラマを掘りだした。天才はだ。リスクテーク。キャリアパス、日本では専門職で歩むのは細い。今までみたいに一生そこにいるというのはない。個人の能力を磨く。会社をかわるのも能力。

学生:専門能力は評価していただけるか?自分のよりどころが確立したとき。専門性をだれがどうやって評価するのか。

津賀:昔はいいかげんな採用。最近はマッチング採用。学生時代やっていたことと現場が必要としている専門性をマッチングする。技術者が技術者のためにつくったスキル評価をやる。ITSS/ETSSなどをベースにしたものを作った。優秀エリートタイプなのか一芸タイプなのか、どちらを目指すか。

奥田:専門性、スキル。

司会:評価システムの透明度を高めること。

奥田:社内での評価もちゃんとする。社内的にも整備されている。

西垣:ITSSIT技術を職種別に1〜7までわけてリファレンスモデル、それと情報処理技術者試験とリンケージができた。3までははっきりできた。4以上は経験がものを言うので、情報処理学会と議論している。組み込みETSS、ユーザUISS。

司会:11職種、36専門分野。評価というよりもキャリアプランとして作られている。

若い時期に期待すること。学生時代に学んでおいて欲しいこと。

津賀:自分51歳、40歳くらいまで若い時期とする。経験してほしい。自分で実際なにかをやったこと、経験だけが、自分の財産。どれだけ経験をつめるか。40歳以上は技術者としての経験はつめない。人による。メカ屋は定年まで図面をひくけど、ソフト屋は難しい。

奥田:学生時代は専門分野の勉強は当然。語学力。コンピュータサイエンスアメリカ発。早く吸収するには、語学力。国際的視野。グローバルスタンダード、世界を広くみる。学生時代には本をいっぱん読んでもらう。実践でためす。

西垣:ソフトウェア開発は規模が大きくなると難しくなる。ウォーターフォールモデルだけではできない。アジャイル開発。おたすけマン系のプロジェクトマネージャ。リーダーシップにふれて、人を動かすにはどうするかを体験すること。国際性。ソフトウェアは文化という側面を持つ。知的情報をコミュニケートしないといけない。語学の勉強が必要。

フリーな質疑応答。

学生:自分は博士課程までいっている。専門を高めたいから。専門性をいかせる場が狭くなってきている気がする。

西垣:日本で働く場は狭くなっている。全部米国製。日本にはない。海外に舞台がある。だんだんweb系進化している。ゲームが強い。ハードを含めた研究投資は頭が痛い。米国は国防予算が凄い。日本は急激なグローバリゼーションでコストをカットしている。基礎研究はシビアな状況である。

奥田:博士課程まで行っている人の働く場はあると思う。OS、ネットワークの技術は必要。スーパーエンジニアと呼んでいる。世界に打ってでる。標準化あんまりうまくない。それを期待したい。

津賀:基礎研究まったくやっていないわけではない。材料とか、10年、20年やっている。ITはビジネスにつなげる。どの分野で勝っていくのか。詰み上げ。画像処理、音声認識の比率は減っている。大学との産学連携をやっている。

学生:人月の神話を読んだ。ベテランだけでない新人をいれるのはリスクでは。

西垣:クリティカルなところは優秀な人だけを集める。SLA。コストをかけると信頼性があがる。日本の産業構造が多重構造。SLAが低いところは優秀ではない人もいれる。新人を育てながらやっていく。

奥田:SIは新入社員がはいってきて、育て、プロジェクトマネージャになってもらう。オンザジョブ。全員が優秀というのはありえない。業界の構造。チームもそう。社内の開発を標準化していく。だれがやっても品質を高めていく。

津賀:適正がある。新人でも即戦力になる。何年やっても合わない人もいる。

学生:外国人。世界中のエンジニアをまねいて仕事をしなければいけないが、外国人のエンジニア像は。

津賀:外国人いる。世界5極体制。かならずしも日本に外国人を呼びこむというわけではない。
奥田:来年採用の160人中9人外国人。多いに活躍する場がある。
西垣:オフショアで中国。ブリッジエンジニアが必要。

学生:資格試験の取得にたいし企業の支援は?

奥田:人材は企業の財産。スキルアップの投資をしている。日頃忙しい。機会を与える。ほとんどの会社は社員研修のプログラムを持っている。
津賀:社内研修を持っている。

司会:みずからその制度を利用していってほしい。

学生:ソフトウェア開発技術者の資格の重さは?

西垣:IPAでも関心をもって処遇を調べている。給与、ボーナスでのご褒美。一時金が多い。
奥田:資格取得を奨励している。社内認定試験もある。
西垣:公的な資格と社内資格を同期をとるようになってきている。パナソニックの例。

学生:40歳以上技術者は難しいという意見があった。女性技術者少ない。女性技術者が40歳を越えたらどんなイメージなのか?

津賀:女性男性の区別はない。40歳以降は仕事にならないといったわけではなく、経験がものを言う。聞きかじりの知識だけでは仕事にならない。
奥田:女性の管理職は2人しかない。新卒の2割は女性。人口はどんどん増えていく。女性が長く勤めていなかった。

学生:忙しいイメージ

津賀:7時に簡単に家族と食事をとれない。ハードワークをさけるのであればパナソニックに勤めないでください。
奥田:超忙しいということはない。奴隷のように働かせるということはない。

学生:業界全体として忙しいイメージ。

西垣:就職するとき経営者の顔を見なさいとアドバイスしたい。相手をきちんと理解することが必要。
奥田:イメージを改善すべき点がある。へんな会社は行かない。
津賀:なんの問題もない。

司会:イメージがある。

学生:経営者として話す機会がない。何をもって大丈夫かという判断規準がない。

西垣:フェースツーフェース。情報を取る努力が必要。
奥田:先輩に聞く。

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