未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

ヴェルヌの『八十日間世界一周』に挑む。読了。

「ヴェルヌの『八十日間世界一周』に挑む―4万5千キロを競ったふたりの女性記者」を読んだ。

女性のジャーナリストが、世界一周旅行にチャレンジをするというノンフィクションだ。世界一周というのは別に珍しくもないと思うかもしれないが、それが、飛行機もない、19世紀の話だとすると全然印象が変わる。ニューヨークにある新聞社の企画でネリー・ブライという20代の女性記者が単身で世界一周旅行に出る。女性が一人で旅をすることが認められていない時代のチャレンジである。

ネリー・ブライは単身東回りで旅だってすぐ、同様な企画を別の新聞社がたて、彼女とは逆に西回りで女性記者が世界一周をする。どちらが先にニューヨークまで戻ってくるか。

蒸気船で大西洋や太平洋を回る。ボイラーに石炭をくべる労働は想像を絶するような劣悪な環境におかれている。

セイロンや香港はイギリスの植民地で英語が使える。アメリカ人のネリー・ブライはイギリスが世界を支配していることを知る。

どちらの女性が先にニューヨークに帰ってくるかと言うレースの勝敗も面白いが、当時の風俗の描写も興味深い。

飛行機を使わないで世界一周をしてみたいと思わせる一冊である。何日で世界を回れるのだろうか?船の旅ではなくて、シベリア鉄道とかでいけば、80日はかからないような気がする。