未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

自分は緩やかに死んでいくのだなと思った

先日参加したとある勉強会。
原宿のちょっとおしゃれなビルの地下二階。受付をしている時、いきなり、火災報知器の音が鳴り響き、「ただいま火災が発生しました」という録音されたメッセージが流れてくる。
おいおい。なんだよ。しょうがないので、地下から地上まで戻って、様子をみる。講演者の中島さんも出てくる。なんだか、まいっちゃいますよね、とか緊張感もなくしばし歓談する。「火災報知器の誤作動でした」みたいなアナウンスが聞こえてくる。やれやれ。もう一度、受付に行くと、また火災報知器。しょうがないので、また一階まで行く。異常はありませんというアナウンスがながれたので、しょうがないなーと思いつつ、イベント会場に入って、開場を待つ。
司会が、CEOを紹介してプレゼンがはじまる。また、火災報知器。ざわつく。しょーがねーなー。どうなってんだよ。CEOが「今確認しますので、しばらくお待ちください」数十名の観客。静かに推移をみまもる。(ざわざわ)
地下二階なので、上部の階が火災だとすると、そこに閉じ込められる。階段は一つしかないので避難できない。火災じゃなくても、煙や有毒ガスがでてくれば、それで終わりだ。だれも、自分も含めて、一階にでましょうと言わない。一人も言わない。皆、おとなしく様子を見ている。皆は、火災報知器は誤作動だと確信している。おとなしく待つのが正しい行動だと考えている。
本当なのか。
たとえ火災報知器が誤作動だとしても、誰も「確認されるまでは、地上に出ましょう」ということを言わない。
全員がおとなしく、「しばらくそのままでお待ちください」という言葉に従っている。
大丈夫か。
こうやって、自分は緩やかに死んでいくのだなと思った。
フェリーが傾いても、自分はいち早く逃げ出す人間ではないということをおぼろげながら思った。

正しい行動は、たとえ誤作動だとしても、その場で待機するのではなく、無駄かもしれないが、とりあえず、安全な場所まで避難する。何度も火災報知器がなったとしても、その度に、避難する。自分は、違和感を感じながらも、そこから避難すると言う行動をとれなかったというのは、危険だということを強く感じた。
次回、火災報知器がなるような機会に遭遇したら、周りの人に、「誤動作かもしれませんがとりあえず避難しましょう」と呼びかけたいと思う。それでも避難しない人はそれまでだし、一緒に避難する人とは、「いやー、とんだ災難ですな、ぐははは」とかいいながら、火災報知器ががんがんなって無理矢理避難していることを楽しむ。
一番やばいのは、誤作動が多いからと言って、火災報知器の電源を切ってしまうこと(そんなことができるかどうかはわからないけど)。誤作動になれて避難をしないこと。
火災報知器がなったら避難する。それだけだと思う。