未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

エレベーターにパワーポイントはない。 There is no PPT in a elevator.

先々週は楽天テクノロジーカンファレンスだったので、enPiT PBLの土曜日の全体会議は欠席した。その欠席した会議にオブザーバーとしてJim Coplein (Copeと称する)が参加していて、それぞれのチームにフィードバックをしていたようだ。先日、楽天ハッカソンでスタッフをしていたら、ふらりとCopeが遊びに来ていて、ちょろっと雑談をした。

PBLのミーティングの感想を聞いた。
このPBLは約10週間でウェブサービスをチームで作るというもので、毎週土曜日にすべてのチームが集まって進捗報告をする。その会議では、今週やったこと、問題点、来週やること、デモなどを行う。そのミーティングにCopeが参加した。
各チームのGithub リポジトリのReadmeにはエレベータピッチが書いてある。最初にそのエレベータピッチを復習して、今週やったことなどを報告する。

エレベータピッチのテンプレートは下記にある。(インセプションデッキ)
http://www.ryuzee.com/contents/blog/4009

作るべきプロダクトの売りを一言で表すもので、エレベーターの中でたまたま出会ったベンチャーキャピタリストに出資を仰ぐ、売り込みのツールというような意味合いもあり、エレベータピッチと呼ばれる。

そこにはプロダクトの魂がこもっていないといけない。

Copeは、エレベーターの中にはパワポもプロジェクターもないよ、と言う。土曜日の全体会議のコメントである。なかなか手厳しい。

あの会議はなんのためにやっているのか、少なくともスクラムミーティングではないよね。振返りなのかな。と言う。

このコースで、スクラムらしきものを教えるのか、それともengineering discipline を教えるのか。結局、エレベータピッチという形を教えて終わっているのではないか、その前提にあるengineering disciplineが伝わっていないのではないか、教えられていないのではないかということである。

例えば、Demo or Dieというモットーは、奇麗なパワポを作るのではなく、動くものを作ってデモをしよう。という価値観だ。そのベースには、Done is better than perfect. というような価値観と通じる。

PBLは実際に手を動かして、チームでプロダクトを作る、その道具立てとしてスクラムがあり、それを経験することによって、スクラムの価値観などを学んで行く。経験から学ぶ。その環境をクラスは提供する。

価値観をどうやって伝えて行くのか、どのように経験してもらうのか。試行錯誤が続く。教員への宿題となる。