未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

断片的なものの社会学、岸政彦、読了

先日参加したイベント *1 で紹介されていた岸政彦著、断片的なものの社会学を読んだ。

社会学の方法論として、質的調査というのがあって、その教科書の質的社会調査の方法 -- 他者の合理性の理解社会学 (有斐閣ストゥディア)も同時に購入した。

社会学というものはなんだろうか。著者はその問いには直接答えないが、その研究方法として「ある歴史的な出来事を体験した当事者個人の生活しの語りをひとりずつ聞き取るスタイルで調査をしている」(3ページ)

これは、質的調査という方法だ。アンケートなどをとって対象を量的に把握する手法(量的手法)と対比して語られる場合がある。

フィールドワークをしていて目撃した様々な論文にはならないけどちょっとしたことなどを集めたものが「断片的なものの社会学」だ。

私はエスノグラフィー(民族誌)の手法には予てから興味があるのだが、社会学者が、フィールドワークする現場というものがどのようなものかを垣間見れて、しかもそのエピソードがどれも興味ふかく大変楽しめた。

質的社会調査の方法 -- 他者の合理性の理解社会学 (有斐閣ストゥディア)を読んでその手法を学びたいと思った。

人の話を聞くのは好きだが、それを研究手法のスキルとして身につけるには、それなりの訓練・経験が必要だと思う。

「断片的なものの社会学」は物語としても面白い。おすすめだ。

IT民族誌

私の日記も、民族誌みたいなものかもしれない。