未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

老人と海、ヘミングウェイ著、福田恆存訳、濫読日記風 2018、その4

老人と海 (新潮文庫)を読んだ。福田恆存の訳と解説。

老人と海は中高生の頃に読んだ。詳細は忘却の彼方だが、老人が大魚を不眠不休で釣り上げるという話だったと記憶していた。だいたいあってた。

再読するきっかけはつながる読書術、日垣隆著、濫読日記風 2018、その2 - 未来のいつか/hyoshiokの日記福田恆存の解説がいいらしいというので手に取ってみた。

「つながる読書術」から繋がったわけだ。

一度読んだ本をもう一度読むという読み方になった。いろいろな「読書本」で再読というのが勧められている。自分はあんまり再読をしなかったのだけど、若い頃に読んだ本を再読すると、再発見があって面白い。

老人と海」は短編で特に読むのに困難を伴うということもない。老人と少年の交流が描かれているが、そこのディテールはすっかり忘れていた。釣り上げた大魚がサメに食われてしまうというところは、おぼろげながら覚えていた。記憶が曖昧なので、初めて読んだように楽しめるのはラッキーである。

小舟に乗って、船よりもでかい魚を釣るという設定もクレージーだが、無線もエンジンもない小舟で漁をするというのも、ずいぶん無謀な設定になっている。

米国文学における位置付けを福田恆存の解説で理解した。ヘミングウェイの他の作品も読んでみたいと思った。村上春樹は訳さないかなあ。