元気ロケッツ
時代を動かすのはいつもクレージーなアイデアだ。フリーソフトウェアもクレージーなアイデアだった。金儲けしか考えていない奴の鼻をへしおったクレージなアイデアだった。
音楽業界や映画業界を牛耳っているのはコンテンツを囲いこんで金儲けをたくらんでいる魑魅魍魎だ。今日伊藤譲一が主催するThe New Context Conferenceに行って、それを破壊するクレージーなアイデアを実践している水口哲也がプロデュースする元気ロケッツというユニットを知った。
アイデアは簡単だ。プロモーションのためにYouTubeを使う。それだけだ。自分達のcopyrightを音楽出版社に譲渡するのではなく、自分達で管理する。だから、YouTubeに流そうがニコニコ動画に流そうが自由にできる。
アーティストがメジャーになるということは、何かを失なうことというのが従来の音楽ビジネスであったとしたら、彼等はcopyrightを自分達が確保することによって自由を得ている。自由を失なっていない。
フリーソフトウェアのアナロジーから考えれば、特別クレージーな方法ではないように見えるが、従来の音楽ビジネスの常識から見れば間違いなく正真正銘クレージーなアイデアであろう。
アーティスト達が自分達のコンテンツを自由に管理しはじめたら、音楽出版社やレコード会社の存在価値はなんなんだろうか。
小室哲哉というアーティストが詐欺で逮捕されたが、皮肉にも、そのようなモンキービジネスの終焉の始まりの象徴的な事件なのかもしれない。
元気ロケッツは素敵だ。