未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

フクロウ、宮崎学著、読了、濫読日記風 2018、その33

フクロウを読んだ。本書は1990年第9回土門拳賞を受賞した。 独自に開発した、無人カメラによって初めて撮影が可能になった貴重なショットからなる。 野生のフクロウを南アルプスの長野県上伊那郡中川村に観測小屋を立てて密着取材した。木偏の上に鳥と書いて…

森の探偵―無人カメラがとらえた日本の自然、宮崎学、小原真史著、読了、濫読日記風 2018、その32

森の探偵―無人カメラがとらえた日本の自然を読んだ。独自に開発した無人カメラに映った野生動物たちの生態系が興味深い。クマが大きな肉球を持つのは無音で獲物に近寄って捕食するため(230ページ)とかなんとか。植物を食べる動物は蹄が発達している、なの…

フリーランスがずっと安定して稼ぎ続ける47の方法、山田竜也著、読了、濫読日記風 2018、その31

フリーランスがずっと安定して稼ぎ続ける47の方法を読んだ。組織にいながら、自由に働く。仲山進也著、読了、濫読日記風 2018、その30 - 未来のいつか/hyoshiokの日記で会社員でいながら自由に働く方法の紹介をした。本書はフリーランスでの働き方だ。フリー…

組織にいながら、自由に働く。仲山進也著、読了、濫読日記風 2018、その30

組織にいながら、自由に働く。 仕事の不安が「夢中」に変わる「加減乗除(+-×÷)の法則」を読んだ。働き方改革だ。本書は楽天大学学長、仲山進也さんの待望の書だ。仲山さんは楽天の中でも「がくちょ」と呼ばれる名物社員だ。自由に飄々としていられる。その秘…

図書館に訊け!、井上真琴著、読了、濫読日記風 2018、その29

図書館に訊け! (ちくま新書)を読んだ。図書館が好きだ。地域の図書館が好きだ。学校の図書館が好きだ。子供の頃から好きだった。 好きなわりには図書館を使いこなしていない。図書館の良さを引き出しきれていない。そんな気がする。図書館を仕事や調べ物をす…

機械との競争、エリック・ブリニョルフソン著、読了、濫読日記風 2018、その28

機械との競争を読んだ。テクノロジーは雇用を奪うか?本書は雇用を奪うという立場。技術の進化は長期的には雇用を生むというのが従来の説であったが、著者は技術の進化が早すぎて、雇用を奪うと主張する。4章で19の提言をしている。1、教育の投資、4、義…

ミライの授業、瀧本哲史著、読了、濫読日記風 2018、その27

ミライの授業を読んだ。世界を変えた20人の偉人についての本。14歳向けと書いてあるが、実は大人にとって重要な話が詰まっている。巻末には参考文献リストがあるので未読のものを読んでみたいと思った。ナイチンゲールが統計学者だった話、森鴎外がエビデン…

AI vs. 教科書が読めない子どもたち、新井紀子著、読了、濫読日記風 2018、その26

AI vs. 教科書が読めない子どもたちを読んだ。本屋で平積みのベストセラー。日本人は識字率が100%近いと言われているが、著者の調査によれば、日本語が読めても理解できていない子供達が多数いる。教科書すら理解できなければ、言語によるコミュニケーシ…

花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生、デイヴィッド・グラン著、読了、濫読日記風 2018、その25

花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生を読んだ。これは凄い。あんまり期待をしないで読んだ分、いい意味で驚いた。 1920年代、禁酒法時代のアメリカ南部オクラホマ州。先住民オセージ族が「花殺しの月の頃」と呼ぶ5月のある夜に起きた2件…

老人読書日記、新藤兼人著、読了、濫読日記風 2018、その24

老人読書日記 (岩波新書)を読んだ。映画監督の新藤兼人が88歳の時(2000年発行)に記した読書日記だ。妻を亡くして一人で生きる老人(身につまされるね)の生活。若き日の京都(1942年頃)、古書店とのほのぼのとしたやりとりとか印象的だった。西田幾太郎「…

MARCH 非暴力の闘い、ジョン・ルイス著、読了、濫読日記風 2018、その23

MARCH 1 非暴力の闘いを読んだ。米国の1960年代の公民権運動を描いたマンガだ。今から50年ちょと前、米国南部の黒人には選挙権がなかった。それを非暴力でどうやって勝ち取ったかの物語だ。主人公はジョン・ルイス、米国下院議員、1961年米国南部の州間バス…

情報生産者になる、上野千鶴子著、読了、濫読日記風 2018、その22

情報生産者になる (ちくま新書)を読んだ。研究指南書である。問いの立て方からアウトプットまで一気通貫に解説している。研究とは何か(32ページ)。上野はそのプロセスを、1)問いを立てる、2)先行研究を検討する、3)対象を設定する、4)方法を採用す…

アメリカ紀行(岩波文庫)、チャールズ・ディケンズ著、読了、濫読日記風 2018、その21

アメリカ紀行〈上〉 (岩波文庫)、アメリカ紀行〈下〉 (岩波文庫)を読んだ。7月にアメリカ旅行に行った時に持って行って列車で読んだ。上下二巻なので適度に長くて列車の旅には最適だった。 ニューヨークからサンフランシスコまで全米を鉄道で横断してみた - …

「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明、伊神満著、読了、濫読日記風 2018、その20

「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明を読んだ。自分にとっての忘れられない一冊に「イノベーションのジレンマ (―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press))」がある。日本語訳が出てすぐ読んだ。2000年頃の話だ。シリコンバレ…

EVと自動運転、鶴原吉郎著、読了、濫読日記風 2018、その19

年末に向けて、読了して日記に感想を書いていなかった本をひたすら記すことにする。(日記の日付はテキトーなので忘備録として自分用にとっておく)EVと自動運転――クルマをどう変えるか (岩波新書)を読んだ。日本にとって自動車産業は残された希望の輸出産業…

2018年度OSS貢献者賞を受賞しました

北東アジアOSS推進フォーラム(11月14日〜16日、横浜)で、2018年度OSS貢献者賞を受賞した。ありがとうございました。 *1 http://www.ossforum.jp/2018Yokohama今回の受賞は「カーネル読書会」の活動などを評価していただいたもので、自分としてはちょっと昔…

未経験プログラマがコボルコンパイラを作った話をした #compiler_study

コンパイラ勉強会というちょっと心をそそる勉強会があったので参加した。勉強会っぽい勉強会(ってどんなだよ)に参加するのは久々だったので、つい出来心でLTでもしようかと思った。LTすれば定員オーバーでも参加できるだろうという下心があった。 https://…

知的生産の技術、梅棹忠夫著、読了、濫読日記風 2018、その18

知的生産の技術 (岩波新書)を読んだ。大昔に読んだのだが、妙に記憶に残っている部分もあった。約50年前(PCもインターネットもない時代だ)の知的生産の技術なので、現代にそぐわない点もあるが「学校では知識は教えるけれど知識の獲得のしかたはあまり教え…

禅と日本文化、鈴木大拙著、読了、濫読日記風 2018、その17

岩波書店の広報誌「図書」の臨時増刊「はじめての新書」(岩波新書創刊80年記念)は各界の著名人が自分にとっての「はじめての新書」を薦めている。そのリストを眺めるだけで楽しいし、こんな人がこんな新書を薦めているということを読むだけでも興味深い。…

自動車の社会的費用(岩波新書)、宇沢弘文著、濫読日記風 2018、その16

20世紀が大量生産、大量消費の世紀だったことを私たちは知っている。自動車がそのシンボルである。自動車の社会的費用 (岩波新書 青版 B-47)を読んだ。 自動車の普及ほど、戦後日本の高度経済成長の特徴を端的に表しているものはないであろう。(2ページ) …