未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

未踏ソフトウェア創造事業

2002年度の未踏ソフトウェア創造事業hardmeter というメモリプロファイリングツールを開発した。喜連川PMで未踏を行った人々が集まって同窓会をした。2003年度の人々とは初対面だった。
linux kernel のプロファイリングというネタで hardmeter 以降のお話をした。先日の日本OSS推進フォーラムの開発基盤WGでやったoprofile/LKSTについてふれた。
CPUビジー/IOビジー/ロック競合というのは、あらかじめ、よしおかさんがそーゆー問題があるという事を知っているから、そーゆー分類ができるわけで、RDBMSなんかやっているとロック競合というのが性能上問題になるというのは、昔から分かっているわけで。そーなんですよね、それは、おっしゃる通りです、だけど、このツールを使えば簡単にいろいろなパターンの問題について、そーゆー知識がなくても機械的に分類できちゃうんですね。問題はカーネルのロック競合を解決するのは簡単にできないので、それをどうするかですよね。そういう意味では素人のためのツールではなくてやっぱり玄人のためのツールで、OSのスケーラビリティを向上させるためには、ロック競合をいかに減らすかと言う問題は昔から知られていたわけですけど、どこのロック競合をやっつければいいかというのが、このツール(LKST)で簡単に見付けられるようになって、それが価値なわけです、SMPのスケーラビリティはそーゆー問題を一つ一つ解決していかなければいけないということだと思うのです。だけど、OSの問題を解決しなければいけないという人はどれだけいるんでしょうかね?スループットでいうとCPUがアイドル(IO待ち)とロック競合というのは、ほとんど変わらないのだけど、プロファイルを取ってみると、CPUアイドルとロック競合と言うのは全然違うデータが一目瞭然ででるので、CPUアイドル(IOビジー)の場合はIOバンド幅を広げればいいとか、チューニングの方法が簡単に分かると言うメリットがありますね、今回大手のSIベンダーさんと一緒に仕事をしたわけですけど、カーネルプロファイルなんていうと正直引かれてしまったわけですが、LKSTかなんかで簡単にデータが取れると言うことを一緒になってやって、ちょっとは、そーゆーことの重要性について理解されたんじゃないかと思っています、日本のSIベンダーというのが米国製のOSやRDBMSやらをブラックボックスとして持って来て、それを単に組み合わせるだけでSIと称してお客様に提供するだけでいいのか、もうちょっと深くつっこんでいろいろやるのが競争力の源泉になるんじゃないか、なんてことをうちみたいな会社と一緒にやることによって議論ができたんじゃないかなあなんてことを思いました。
その後、食事をとりながらいろいろお話をさせていただいたのだが、日本という地域の国際競争力、価値の源泉をどう創造していくかという非常に難しいテーマについて、いろいろ勝手なことを酔いにまかせて言ってしまったような気がする。
昨日もOSS推進フォーラムの開発基盤WGの皆様と同じようなことを熱く語ってしまった。おじさんはおじさんなりに熱い今日この頃である。