未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

若者の情報産業離れとオープンソース

ウェブ進化論
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060301/231483/

−− ただ、若手の間で情報産業は人気が落ちているようです。東京大学情報工学科が定員割れしたとか。

梅田氏 米国でも、コンピュータ・サイエンスを志望する学生は減っています。大きな原因はオープンソースだと私は思います。ソフトウエアのスキルを身につけても、「ソフトウェア・ベンチャーを起こして一攫千金」という期待感が縮小しているし、飯が食えるソフトウェア開発の仕事はアウトソーシング先との価格競争で先行き厳しい。そういう大きな流れの根源にオープンソースがある。

若者の情報産業離れとオープンソースの隆盛に関連を見出そうとしているが、どうだろうか?ソフトウェアのスキルを身に付ける若者の動機の一番が一攫千金なのだろうか?もちろん、ビルゲイツのような若者もいるだろうし、少なくないことも否定しないが、統計を取ったわけではないが、それが大半だというのには違和感がある。

飯が食えるソフトウェア開発の仕事がどんどんオフショアで米国から逃げ出していると言う指摘もよく聞くが統計的に証明された話なのであろうか?オフショアの話とオープンソースは直接的には関係しない。

オープンソースによって、それは前提としてインターネットと言う広域分散ソフトウェア開発環境があるわけだが、(シリコンバレーの)地域的な優位性を取っ払った世界同時多発的なソフトウェア開発環境が出現し、その環境の中で、米国と言う地域の、地域としての優位性が相対的に低下し、それが結果として米国のソフトウェア産業の魅力を減少させたというような、風が吹いて桶屋が儲かる的な理屈をつけようと思えばつけられなくもないが、かなり強引な議論の引っ張り方だと思う。オープンソースの隆盛がコンピュータサイエンスを志望する学生の減少を説明する原因というのは難しいと思う。

 オープンソース・ソフトウエアは、200万人が開発に参加しているといわれます。グローバルでバーチャルな研究所ができたようなもので、インターネットが生んだキラーアプリのひとつです。誰でも参加でき、いいコードを書けば評価され、自己実現ができるという理想的な研究所です。ただお金はもらえない。最近では少しずつオープンソースの世界にもお金が流れ込んでいますが、オープンソース全体のモメンタムの巨大さに比べれば小さいのが現状です。

昨年、Googleプログラミングコンテストをしたとき世界中の若者が約9000名弱が応募し、数百人が採択され、それに参加してたようだ。http://japan.linux.com/opensource/05/09/26/085230.shtml

オープンソースの隆盛は必ずしもプログラマを目指す若者をスポイルしていないように感じる。