未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

カーズ

ディズニー&ピクサーの最新作を飛行機の中で見た。

ストーリーと言えば、新人レースカーのマックィーン(擬人化されたCGがよくできている)が、いろいろな人たちと出会いながら、自分のエゴを克服し多くの友人を得て成長し、人生にとって重要なものを発見するという典型的なロードムービーなんだけど、そこには訳ありの老人(たいてい人生の達人で栄光と挫折の過去を持っている)とか、いけ好かないライバルとか、ちょっと気になるツンデレなヒロインとか、気のいい脇役とか、いっぱいいるのだけど、そのような様式美の中にもやはりなかせるポイントが詰まっている。

米国というのを競争一辺倒の弱肉強食の世界だとステレオタイプに見ているとこのような映画(ハートウォーミングな映画)を作る人たちも一方でいて、それを支持する人たちがいるという事実を忘れてしまう。人間それほど単純ではないのである。

ここで利用されているCG技術は世界最高峰である。実写では絶対ありえないアングルの映像をばんばん作って、映画の限界は監督の創造力(想像力)だけという世界を構築している。

三丁目の夕日と共通する高度成長の一方で我々がなくしてきたものがテーマになっている。10分を短縮するためにルート66というくねくね曲がった国道の脇に一直線のインターステートハイウェイを作った。全米を横断、縦断するインターステートハイウェイは米国の自由と成長のシンボルである。それによって多くの人は自由に行き来をし経済は成長した。しかし、それによって忘れ去られたものは少なくない。

いつの日かルート66を走ってみたいと思わせる映画である。

実はわたしのユメは車で全米を横断することなんだけど(わたしの友人でそれをやっちゃったクレージーな人がいたりする)、たっぷり休暇をとっていつか実現したいなと思わせた映画であった。満足度は95点。

http://movie.maeda-y.com/movie/00753.htm