未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

自己紹介力

自己紹介というのは、簡単なようでいて難しい。自分は何者かを5秒でいう。15秒でいう。3分でいう。それぞれに難しいものがある。

社会人として、自分を知ってもらうということは、仕事の一環として、最初の一歩だ。仕事じゃなくても、コミュニティでの自己紹介とか、親戚一同での自己紹介とか、簡単なようでいて難しい。

その場所にあなたはなぜいて、何者かを簡潔に表現する。それが難しい。

例えば、仕事上での初対面であれば、名刺交換をしつつ、XX株式会社、開発のよしおかでございます、でいいのであるが、勉強会で、全然自分の会社のことを知らないあるいは興味のない人に、第二営業部第三課の営業やるおです、なんて所属を説明しても、自己紹介にはならないし、そもそも第二営業部第三課が何をやっているかなんてことは参加者は知りもしないし、しったこっちゃない。なんできみがここにいるのかが意味がわからない。勉強会で営業やるお君が自己紹介をするとして、名前あるいはハンドル名でもいいけど、自分をアイデンティファイする記号を言ったのち、自分はなぜここにいるのかを相手に伝えたい。たとえば、今日は自己紹介のやり方を学ぶために来ましたとか、なんでもいいんだけど、自分の属性を、その場所の目的などにそった形で紹介していくことになる。

もちろん、所属などは重要な属性の一つではあるけれど、それが唯一というわけではないので、それ以外の属性、自分は何者であるかと表現するものをあらかじめ用意しておきたい。

大人数のカンファレンスで、質問するときの流儀として、所属+名前、(例えば楽天のよしおかでございます)というのは、別にどこに所属しているかを会場の人が聞きたいということではなく、単にどこの馬の骨かわからんが、取り合えず、名を名乗れみたいな古くからの習慣みたいなものである。

カーネル読書会で、前説するときも、よしおかですと名前を言うのは、毎回何人かは初参加の人がいるわけで、その人たちにとっては、誰が主催者で誰が関係者か分からない。そこで最低限、主催者くらいは自分がなにものかを名乗って、初参加者の心理的抵抗感を若干でも下げようという試みである。

カーネル読書会のような勉強会での自己紹介は、なぜここに来たのかなどを言うのが、自分を特徴づけるアイテムになると思う。例えば、日頃Linuxを使っているので興味を持ちました〜とか、XX株式会社でほげほげというものを作っているんですが、それにLinuxを使っているので来ました〜とか、ピザとビールに釣られて来ました〜とか、まあなんでもいいのであるが、ここにいる人たちと共有できる何かをそこに表現するのが自己紹介である。

人間は社会的な生き物だから、社会との関わりの中で、様々な所属や属性を持つ。会社員、プログラマ、技術者、カーネル読書会主宰者、自称プロの酔っ払い、日記を書く人、父親、51歳、おとめ座、A型、猫が好き、好きなTV番組は「ハゲタカ」、東京出身、id:hyoshiok、…

あなたは何者なのか、そしてなぜここにいるのか、それは様々な属性の中で、あなたとわたしの共通点を見つける作業が、自己紹介なのである。

ある関係性においては、自分の書いたパッチが自己紹介になるのである、ハッカーであれば。