未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

風のかたち

風のかたちという映画を日吉で観た。

ある先生に薦められてそのイベントに参加したのだが、どんな映画なのか、観るまで知らなかったし、ドキュメンタリということで正直たいして期待もしていなかった。

そして、うちのめされた。とってもいい映画だった。

「風のかたち」- 小児がんと仲間たちの10年 - ドキュメンタリー映画105分 平成21年度文化庁映画賞受賞作品 http://www2.odn.ne.jp/ise-film/ise2/kaze.htm

小児がんは不治の病ではない。10人のうち7~8人が治癒している。医学の進歩が20世紀後半から小児がんを直る病気に変えた。というようなことをわたしはこの映画を観るまで知らなかった。

小児がんと闘う子供たちを10年間ずっとおいつづけて、この作品を撮った。10年間の歳月の重みがずしりと響いてくる映画だった。

すごい映画だ。

多くの人に観てもらいたいと思った。強く思った。

伊勢真一監督とのトークイベントで、最後に質疑の時間があったので質問させていただいた。

「とっても素晴らしい映画だったので、ぜひ、一人でも多くの人に観てもらいたいと思いました。インターネットとかの動画サイトに作品をアップすれば、もっと多くの人が観てくれると思うのですがいかがでしょうか」

監督は静かに答えた「よく、インターネットで公開したらとか、TVでやったら多くの人に観られていいという風に言われることがあります。でも、わたしは、このような自主上映のやり方が自分にはあっていると思うのです。少しずつ観てほしい。ゆっくりと」

なるほど。そうかもしれない。自主上映で、50人、100人、あるいは200人程度の人たちに、わざわざ足を運んでくれた人たちと、その温度感でゆっくり観てもらう。気に入った人は誰かにまた薦める。そうやってゆっくりゆっくり広がっていく。それがこの映画には似合っているのかもしれない。何もYouTubeにあげて家で斜め観るような映画ではない。この映画はわざわざ観にきてほしいその類のものかもしれない。なるほど。

自分はちょっと急ぎすぎていた。何もインターネットではなくアナログでちょっと不便くらいの温度感のものがあってもいいじゃないか。そんなことを監督の言葉から感じた。

だけど、それでも、この映画は多くの人に観てもらいたいと思った。

風のかたちの上映会情報が下記にある。
http://www2.odn.ne.jp/ise-film/ise2/jyouei/jyouei_new.htm
お近くにこの映画がくる機会がある人はぜひ観に行ってほしい。自分の知らない世界がきっとあると思う。そして、そのような世界を知ることが、あなたの人生の幅を1センチでも広げることになると思う。

小児がんの向こうにある、希望やユメや未来や奇跡をわたしはこの映画でみた。