未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

秋刀魚

hyoshiok2004-10-26

BBQで秋刀魚を焼いた。超うま。

かつて秋刀魚の焼き方は永松さんに習った。秋刀魚師匠みたいなものである。七輪の使い方も師匠にならった。
永松さんは趣味の人である。ヨット乗りなのだがそんじょそこらのヨット乗りではなく正真証明のヨット乗りである。何が正真証明かと言うと昔ヨットのなんとか級の全日本のチャンピオンなのである。一見体育会系には見えないが筋金入りのヨットマンなのである。最近ではすっかりヨットの話は聞かなくなったが七輪の火をながめながら焼く秋刀魚は格別である。ビールですっかりいい気分になって炭の世話もちょっといい加減な感じなのだがそれはそれでいいのである。網に秋刀魚の表皮が微妙にくっついたりするが、そんなことにはちっとも頓着せず、慌てず騒がず上手に網から表皮をはがす。素人はここで焦って拙速に走り秋刀魚をぐずぐずに壊してしまったりするのだが、さすが師匠きれいに裏返す。ほどよい焦げ加減である。

師匠の指導のもと小峯名人が華麗な箸サバキを見せた。大人が8人いたので一人一匹として8匹の秋刀魚が焼かれた。わたしの推測では火も安定するし徐々になれて来るので前半に焼かれた秋刀魚よりも後半の方が焼き上がりが旨いのではと考えた。師匠も名人もその立場だったので最初の一匹は味見と称してわたしが頂いた。わたしのミッションは試作品(プロトタイプ)から得られた知見(失敗、焦げ、生焼け等々)をフィードバックし後々の作品の完成度を高める事である。後々に生かされるデータ収集である。
師匠と名人の指導のもと丁寧に仕上げられた最初の一匹。秋刀魚全体に火が通っていて焦げ目も十分である。表裏きれいに焼けている。身もしまっている。大根おろしと醤油が秋刀魚のあぶらによく合う。満足の行く仕事であった。
第二グループ、第三グループが投入される。そのころになってくるとビールからジンロやワインに突入し、相当いい感じである。結構へべれけモードである。段々秋刀魚を丁寧に焼くのも面倒になってきて、こげなきゃいいでしょ、こげなきゃなどという投げやりな姿勢も散見される。わたしは既に秋刀魚を食しているのでMY秋刀魚を育てるという愛情に欠けつつある。所詮、人の秋刀魚である。結局のところ当初目論んだ秋刀魚を焼くことの慣れによる品質の向上より、丁寧な仕事が勝る結果となった。そそいだ愛の過多である。
むふふ最初の一匹は旨かったのである。