未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

「命がけで南極に住んでみた」読了

スコット、アムンゼンらの探検から100年。南極はどこの国の領土でもない世界で唯一の場所だ。南極にあるものを持ち帰ることは禁止されているし、何かを置いてくることも禁止されている。

本書は、スコット、アムンゼンらの時代のエピソードから現在の南極の事情まで興味深いエピソードに満ちている。著者は、南極に5回訪れて、この本で南極の諸相を組み立てている。( 命がけで南極に住んでみた)

第一部では、南極東部について書いている。ここでは、ペンギンが棲息し、様々な動物がいる。吹雪の中で耐えるペンギンの映像が撮影されたのもこの地域だ。南極は隕石発見の宝庫だ。空から降って来た隕石は雪に埋もれ氷に閉じ込められる。それが何千年、何万年かかかって移動し特定の場所に集中する。
第二部では東部氷床の奥地、高原地帯に入る。ここでは天文観測が盛んに行われている。アイスキューブと呼ばれている一立方キロにおよぶ巨大な装置が氷河の下に埋められている。それは宇宙から来るニュートリノを観測するために利用されている。ドームCのコンコーディア基地では氷床3000メートルのところを掘削して、その氷を取り出す。およそ80万年前に降った雪が固まった氷である。
第三部は、南極大陸西部。西部の氷床と南アメリカに延びている南極半島だ。南極半島は南極観光のメッカだということを知った。
日本語訳のタイトル「命がけで南極に住んでみた」というのは、日本向けのちょっと盛ったタイトルである。英語の原題は「Antarctica - 南極大陸」とシンプルだ。

南極に行ってみたい。越冬をしてみたい。本書を読んで思った。

南極に行ってみたいなどとつぶやいたら知人からFacebookで下記の本を紹介された。(南の涯てまで―小堺父子の南極ふたり旅)

小堺一機が南極に行ったことがあるなんて知らなかったし、彼の父親が南極越冬隊に参加していたということも知らなかった。1997年12月から1998年1月までTVの番組の企画で親子で行ったらしいのだが、写真やイラストも多く楽しめる。
図書館で南の涯てまでを借りた時、たまたま下記を発見して、ついでに借りて来た。(旅する南極大陸“体感的”究極ガイドブック)

南極って観光できるんだ。へー。南極点まで行くのには数百万円かかるそーだが、南極圏の観光クルーズならば100万円台だそうだ。観光にかんしては自然保護の観点から1991年「環境保護に関する南極条約議定書」の採択以来、その趣旨にそって南極での行動は厳しく制限されている。例えば、南極にあるものは動かさない、持ち帰らない。たとえ小石一つでも勝手に持って来てはいけないのである。
ますます南極行きたいわー。