未来のいつか/hyoshiokの日記

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花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生、デイヴィッド・グラン著、読了、濫読日記風 2018、その25

花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生を読んだ。

これは凄い。あんまり期待をしないで読んだ分、いい意味で驚いた。

1920年代、禁酒法時代のアメリカ南部オクラホマ州。先住民オセージ族が「花殺しの月の頃」と呼ぶ5月のある夜に起きた2件の殺人。それは、オセージ族とその関係者20数人が、相次いで不審死を遂げる連続殺人事件の幕開けだった――。
アメリカ探偵作家クラブ賞(最優秀犯罪実話賞)受賞

これは凄い。ノンフィクションクライムノベル。事実は小説より奇なり。米国1920年代。先住民(インディアン)が白人から迫害され移住させられていた時代の話。貧しい生活を余儀無くされるわけだが、移住先で油田が見つかり莫大な収入が入るようになって悲劇が始まる。インディアンの連続殺人事件の影には白人の後見人がいて、遺産をかすめとることを目論む。FBI捜査官が命の危険を顧みず捜査をして犯人を追い詰める。そして事件は解決したかに思えた。連続殺人事件はそれだけだったのか。著者は取材を重ねる。

特に後半の著者独自の捜査報道の技術は驚異だ。犠牲者の孫世代が生き残っているので丹念に取材を重ねる。当時の新聞や資料を図書館で探して読む。

驚異的な取材力だ。図書館本

おすすめです。


濫読日記風 2018