未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

国際会議での公用語

国際会議での公用語というのはなかなかやっかいだ。先月参加したAsia OSS Symposium(http://www.asia-oss.org/)では10数の地域や国が参加したので、共通の言語として英語が使われた。それぞれ母国語ではないので、片言ではあるがそれなりに意思疎通をはかった。
先日参加した北東アジアOSS推進フォーラムは日中韓の3カ国で中国がホストと言うこともあり、日中と中韓の通訳がついた。公用語が中国語という感じであったが、問題は韓国と日本の意思疎通が、韓国語から中国語そしてそれを日本語と翻訳するので、時間がかかるだけではなく、その通訳によって情報量が著しく欠如し、意図が正確に伝わっていないのではないかと思われることが多かった。同時通訳のシステムが不調で韓国の人の話はスライドの英語を見ながら、まあ、こんなことを言っているのではないかと想像しながら聞いた。時々英単語から来たと思われる発音があるので、それから推測した。
通訳をいれるくらいだったら公用語を英語にして、片言でも双方で意思疎通を図ったほうが遠回りのようでいて近道なのではないかと思った。日中韓の共同プロジェクトの場合は英語を共通語をするのがベストプラクティスであると再認識をした次第である。

国際プロジェクトの公用語

最近では日本から中国へオフシェア開発をするという話題をよく聞くが言葉や文化が違う以上、誤解が生じることは不可抗力である。しかし通訳を通すとその微妙な誤解が訂正されないまま伝わる可能性がある。それが双方にとっての外国語である英語を利用すれば、玉虫色の発言ではなく、極めてストレートな物言いになり、それは時として日本人としてはきつい言い方のように聞こえなくもないが、実は誤解が生じにくい。自分で言いながら上手く伝わっていないというのは分かるので、いろいろ言い回しを変えたり、一つ一つ確認を取るので時間はかかるが、結果として誤解が生じても早い段階で訂正される可能性が高いのでマクロでみていい結果を生む。
Asainuxプロジェクトで中国の紅旗(Red Flag)リナックスと議論をしたときはまさにそんな感じだった。朝から晩まで侃侃諤諤(かんかんがくがく)というか喧喧囂囂(けんけんごうごう)というか感じであったが、少しずつ理解を深めるプロセスは非常に重要だと思った。駐在のエンジニアなんかは中国語もブロークンながらもぺらぺらになってしまったが。

結局、高橋メソッドか?

話は変わるけどYAPC::Asiaで英語のスライドに日本語のスクリプトをつけ、ボランティアがIRCで日英の通訳をするというシステムは素敵だった。スライドも高橋メソッドなので非常に分かりやすくてよかった。北東アジアの偉い人のスライドは字が小さすぎてほとんど読めなかったのよね。困ったもんだ。(まつもとさんのスライドは非常によかったと思うけど偉い人に伝わったかどうか…)