未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

学びのパターン・ランゲージを用いた一人で対話ワークショップをやってみる(その2)

一昨日に続いて、一人で対話ワークショップをやってみる。*1

No. 28 学びの共同体を作る

説明:独りで学ぶ必要なんてない。
問題:一人でできることには、限界がある。
解決:同じ目的を持つ人や、互いに刺激し合える人と、「学びの共同体」をつくる。
やったこと:カーネル読書会を作って活動をした。

カーネル読書会を立ち上げたのはまったくの偶然だった。Linux Kernelの実装についてちょっと興味があって知りたいと思ったのが出発だった。飲み会のネタみたいなものだと思っていた。それが1999年4月のことだった。学びの共同体を作るという意識もなかったし、読書会の目的も明確には決めていなかった。まさかそれが10年以上も続くとは思ってもみなかった。得たものはlinuxに関する知識だけではなく、人のネットワーク、コミュニティ、自分にとってはすべてがたからものだ。

No. 10 身体で覚える

説明:習得したいスキルは、意識しなくても自然に使えるようになるまで繰り返す。
問題:スキルは、頭で覚えるだけでは、使いこなすことはできない。
解決:まず体験し、そのスキルについて理解した上で、身体に刻み込まれるまで繰り返し練習・実践する。
やったこと:キャッチボールの練習。自転車の乗り方の練習。スキーの練習。九九(掛け算)。

身体を使っておぼえる系のスキルは理屈で考えるのではなく、身体が無条件に反応するぐらいまで、ひたすら繰り返す。掛け算をするときはほとんど思考していない。キャッチボールをするときはボールの軌跡を計算してはいない。繰り返し繰り返し反射神経を鍛える。英語の慣用句も反射神経で出てくるようになりたい。

No. 11 成長の発見

説明:昨日の自分と、今日の自分。そのわずかな違いに敏感になる。
問題:勉強やスキル取得にすぐ飽きてしまい、長続きしない。
解決:以前に比べ、どこがどう成長したのかを振り返ることで、学びの効果を実感する。
やったこと:計算問題の練習で、解くまでの時間(分秒)を測った。少しずつ計算時間が短くなって、間違いも減っていった(小学校のころ)。TOEICの点数を記録した。日記を時々書いて、その時その時考えたいた事をあとから振り返った。

計算問題の練習は、ちょっとしたゲーミフィケーション(学びのなかの遊び。No. 15)である。成長を発見すると、それがモチベーションになっていく。定量的なものは計測できるが、定性的なものはなかなか計測できない。日記で自分の考えを記しておくと、時間がたっての考えの変化を発見できるので、その差分を成長と考えることができる。

No. 12 言語のシャワー

説明:じゃぶじゃぶに浴びていると、不思議と、けっこう身につくものだ。
問題:外国語やプログラミング言語が、なかなか身につかない。
解決:身につけたい言語に常に触れることができる環境をつくる。
やったこと:Oracle 8の開発にいたとき、ひたすら関係するしないに関わらずソースコードを読みまくった。オープンソースソフトウェアの挙動を理解したいときには、ビルドしてデバッガーで動作させながらソースコードを読んで理解した。英語のウェブページを読んだり、社内SNSに英語で読み書きした。

自然言語は、ひたすら使う。読むのと書くのと聞くのと話す。使っておぼえる。身体で覚える(No. 10)と同様で、繰り返し使う。
プログラミング言語の慣用句は読みながら覚える。時にはソースを検索して同様な処理を発見する。

ふりかえり

自分の学びを振り返ってみると、意識しているいないに関わらず様々な学びのパターンを持っていることがわかる。適材適所でそのパターンを使っているかわからないが、時々は意識して他のパターンを使ってみるのもいいのかもしれない。残り32個の学びのパターンについてもおいおい一人で対話ワークショップをしてみたい。

なお、挿絵は、ラーニングパターンのページからの引用です。

ラーニングパターン。
http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp/