未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

校閲ガール

校閲ガールを読んだ。
主人公は文芸出版社の校閲担当者。本人はファッション雑誌の担当になりたかったが、なぜか文芸書の校閲担当になっている。校閲なので、出来上がって来た原稿の間違いを丹念に探し、修正をいれていく。
校閲と編集の境目がよくわからなかったのだけど、本書を読んだちょっと分かった気になったかもしれない(自信がないけど)。
作中にエロいミステリーを書く五十代の作家が出てくるが、その作品がひどい。「犬っぽいっすね」という犬が出てこない純文学くづれの作家が書く作品もひどい。内容はおいておいて、ひたすら機械のように校閲をしていくのは、外見を整える作業のようにも思える。作品を鑑賞したり感情移入して泣きながら読んだりしてはいけない。ひたすら矛盾点を発見したり間違いを探すという作業になる。
ファッション雑誌編集になりたいと願うチャラいゆとり女子が、少しずつ経験を積んでプロの校閲者になっている成長物語として読めなくもない。意外と面白かった。お勧めしたい。