未来のいつか/hyoshiokの日記

hyoshiokの日々思うことをあれやこれや

Contributor Agreements

OSSライセンスについてのOSCONでの議論を http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20131219#p1 で紹介した。パミッシブライセンスで活発なコミュニティが形成されているという事例だ。

ライセンスと同様に重要なものとして Contributor Agreementsというのがある。利用者がOSSにパッチなどを投げる時、受け取る側が、ある一定の条件をつけて受け取るというものだ。

そんなシチメンドクサイことなどしないで、全部受け入れたらいいじゃないかと思うかもしれないが、なかなかそうもいかない事情がある。例えば、パッチにパッチの作成者が権利を持っていない知財が含まれていた場合、その扱いはどうなるのか。あるいは、第三者が権利をもっているものを権利者に承諾なしで持って来た場合はどうなるのか。などなど、意図するしないに関わらずそのような可能性についてどのように対処すべきか。

この問題に対する解決策の一つがContributor Agreementsだ。パッチを投げる人に、第三者の権利をもつものを入れていないことを宣言してもらったり、著作権を含む知財を譲渡してもらったり、あるいは無償、無保証で利用を許可してもらったりするような条件をつけて、そのような条件に同意する場合のみ、そのパッチを受け取るというものである。

先週Linux Foundationのセミナーに参加して、Contributor Agreementsを標準化するという活動があることを教えてもらった。

http://development.contributoragreements.org

このような標準はパッチを受け取る側、パッチを提供する側、どちらにとってもフェアで納得できるものを作る上で重要である。そして、その議論を通して、社会に取ってよりよいものが出来ることに貢献すると思う。