読んじゃいなよ!、高橋源一郎編、濫読日記風 2018、その3
読んじゃいなよ!――明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむを読んだ
高橋源一郎ゼミの学生がゼミで岩波新書を読む。著者を招いて講演と質疑応答というセッション。登場する著者と書籍は、下記の三者。
- 哲学の使い方 (岩波新書)、鷲田清一著
- 憲法とは何か (岩波新書)、長谷部恭男著
- 女の一生 (岩波新書)、伊藤比呂美著
鷲田清一の哲学教室、長谷部恭男の憲法教室、伊藤比呂美の人生相談教室。
学生がしっかり読み込んできて、それぞれに鋭く質問をしていく。このやりとりが面白い。高橋源一郎がファシリテーションをするのだけど、ほとんど必要ないくらい、いい質問がバシバシ出てくる。
岩波新書というのは、硬くてお高くとまっている印象があって、自分もそう思わなくもないのだけど、それを学生さんたちが、一生懸命質問して、グイグイ壊していく。発表する皆さんも、その質問に誠意を持って答える。知のバトル。
ゼミでの読書会という昔からある形式に、実際の著者を読んで質疑応答をさせるという、ある意味、ルール破りの講義になっているのが面白い。
従来の教育が「教えること」を重視して行われてきたのだが、このゼミでは「問うこと」が求められている。「問う」練習をするのがこのゼミだ。
楽しそうだなー、こーゆーゼミに参加したいなーということを強く思った。
早速紹介されている岩波新書を買い込んだので、岩波新書のプロモーション企画としても力があると思った。