学ぶ装置としてのkobo(電子書籍リーダー)
この一月くらいkobo(電子書籍リーダー)を日常的に使っている。わたしにとっては、初めての電子書籍リーダーなので、それなりにいろいろ発見があった。
電子書籍リーダーとしてのkobo
純粋に電子書籍リーダーとしての使用感について使用感を記してみたい。
最初に購入したのは「進撃の巨人」。漫画である。自分は特に漫画好きというわけでもないのに、いきなり「進撃の巨人」だ。たまたま目に付いたから購入したわけなのだけど、切り込み隊長が春くらいに「進撃の巨人」についてブログに愛のある書き込みをしていたのを、頭のどっかに残っていたのかもしれない。しかし、そのブログを読んだときには、例えば本屋に行って(紙の)漫画を買うとか、インターネット(楽天ブックスとかアマゾン)で購入するとかはしていない。その意味では、koboという電子書籍リーダーというデバイスによって新しい顧客が作られたのかもしれない。
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つまり、今までの顧客層とは違う人が、その書籍を購入したということになる。
漫画なのでサクサク読める。気がつくと一巻が終わっていた。二巻に続く。どーするかな、このまま二巻目に突入するか、それともここで止めるか。紙の本であれば、わざわざ本屋まで行って二巻目を買うなんていうことはよっぽどのことがない限りしない。インターネットで購入するとしても、2−3日はかかる(わたしは次の日お届けサービスを使ったことがない)ので、やっぱり購入しないような気がする。ところが電子書籍だと、熱の覚めやらないうちに、えーい、続きが読みたいという感情のおもむくまま、購入ボタンをクリックしていた。
そして、恐ろしいことに、気がつくと1〜5巻を購入していたのである。
購入サイクルの加速は、シリーズ物(漫画とかは特に)ではきいて来る。
その次に購入したのは早川書房から出ていたレイブラッドベリの「火星年代記」だ。会社の人がレイブラッドベリが亡くなったとき、強くお勧めしていたので、それで購入した。クリックしてすぐ読めるのがいい。
電子書籍リーダーとしての使用感についてふれる前に、電子書籍の購入についてウダウダ言ってしまったが、何か読みたい本があれば、このクリックしてすぐ読めるという経験はとっても不思議な感じがした。自分にとってはかつてない経験である。わたしは、iTunesを利用していないので、音楽をオンデマンドで買うという経験がないので、非常に新鮮であった。
青空文庫リーダーとしてのkobo
「進撃の巨人」や「火星年代記」以外では、青空文庫の無料作品をいろいろダウンロードして読みまくっている。夏目漱石、太宰治、中島敦、永井荷風、泉鏡花などなど日頃読まない古典に手を出しまくっている感じである。
昔、青空文庫をPCで見たことがあるのだが、ウェブブラウザーで読むという体験は、横書きだし、ルビがうるさくて、よろしくなかった。やはり本はPCで読むのには全然むいていない。
一方koboの場合は、文庫ほどの重さとサイズなので、それこそゴロゴロ横になりながら読めるし、読んでいても全然つかれない。そのため、多読、速読ができるような気がする。
わたしのように老眼がすすんだものにとっては、文庫本(例えば早川書房のSFなど)の活字は小さくてつらいので、koboのように活字の大きさを変えられるのは、目にとってもやさしくていい。
そんなわけで、暑い夏は、外にもいかないで、家でゴロゴロしながら読書三昧という贅沢を味わった。
青空文庫には古今東西の古典が1万2千点以上収録されているので、毎日1つづつ読んでも40年以上かかる。しかも全部無料である。ありがたいことだ。先にあげたような誰でも知っている文豪の作品だけではなく、今回、自分は初めて「半七捕物帳」とか海野十三の空想科学小説とか読んでみて、読書の幅を広げさせてもらったような気がする。
実のところ、自分はベストセラーは読まないので、それらがkoboで読めなくても全く痛痒としないのだが、青空文庫の自由で広大な海を発見して、なんとなく豊かになった気がした。
英語の本がいろいろすごい。
koboで「本を探す」>「ジャンル」>「コンピュータ」>「このカテゴリーのすべての本」で検索し、人気順を価格の安い順で並び替えると、無料の本が大量に表示される。
O'Reilly の無料版がいろいろある。自分にとって興味のある本をせっせとダウンロードした。
例えば、What is Node? What is Dart? HTML5 for publishers, Best of TOC, What is Web 2.0? What is HTML5? What is EPUB3? What is DevOps?
会社で英語の本の読書会をしているのだが、今後はkoboで読める本を中心に行うことになるだろう。
ハードカバーだと重いので、持ち運びが億劫だし、検索も出来ない。知らない単語はkoboならば、辞書がついているので、そのままクリックすれば意味もすぐにわかる。
勉強用の道具としても優れている。
購入した本は、そのままためておけるので、何十冊、何百冊の本棚を持ち歩いているようなものである。
インターネット(wifi)があれば、購入もすぐできるし、ブラウザもついているので、ちょっとした検索もできる。
その他、おまけとして数独があるので、時間つぶしにも使える。
以上、この一月、毎日使ってみての感想である。
読書データによると、総読書時間32.9時間なので毎日1時間くらい読書をしていたことになる。読んだ本の数46(これは短編でも1と数えるので、実際の本の数より多い)。
毎日毎日koboと戯れている感じである。
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